ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

 お久しぶりです。前回の感想から三年。ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Qをやっと見てきました。
 毎回毎回公開後にみんながネタバレに戦々恐々としている中、「まあみんなエヴァごときに夢中になっちゃって…」と泰然とした態度を崩さずにワインをくゆらしてるつもりが、
結局一週間も我慢できませんでしたーー私が一番やわでしたーー
 平日夜7時からの回(@TOHOシネマズなんば)でしたが、結構な人の入りで、久しぶりにあんなツメツメの劇場を体験した気がします。窮屈!
 あとアスカのコスプレしてた人がいた。
 まあ見ている間ずっと(゜Д゜;;)な感じで、その後一日中(゜Д゜)な感じの脳内だったんですが、二時間くらいエヴァの感想を言い合う機会があって、やっと落ち着いた気がします。
 というわけで以下感想(ネタばれ全開なので注意!)




・「ミサトさんのわからずや!」とか「嘘つき!」とか、シンジくんは台詞からなにからヒロイン全開だなあ。
使徒戦は、…うん、CGすごかった。でも正直何やってんのかわかんなくて全然おもしろくなかった。なんかスターフォックス思い出しました。
・地球は飛び出すかなあとは思ってたけど、まさか時空を超えてくるとは思いもよりませんでした。ところであの戦艦の、別のアニメから出張してきました的なキャラはなんとかならんですかwwww
・もうリツコさんの出番はないものとあきらめていたのに…どこのGIジェーンかと思った。いやでもリッちゃん大好きだからうれしい!眉毛もなんか垢抜けた!
・トウジの妹さんもやっぱり変な関西弁だった。昔っから思うんですがあれ関西弁じゃあないよね。広島あたり?
・久々に息子に会って言いたいこと(二言)だけ言って帰っていくお父さん。14年たってもびっくりするほど成長していない人がここにも。
・14年たって一番成長したのはきっとマヤさん。
・衝撃の事実どころの話じゃないものすごい逆セカイ系な展開なんですが、シンジくん意外とさらっと納得するなあ。
・カヲルくんとシンジくんのめぐりあいキター!待ちに待ったこの時のために、グランドピアノとなんかそれらしい木まで用意立てして自らの登場を演出するカヲルくん。やっぱおもしろいわこの人。
・何気にグランドピアノの作画に感動した。トムとジェリーリスペクトですね、わかります。
・あんな誰も何もないところでの生活を強いられ、命かけて助けた女の子にはネグレクトされ(あれは嫌われるよりひどいw)、お前のせいで世界が滅びたとか言われたら、たった一人の味方がわけわからんホモだろうがなんだろうが、そりゃ言うがままになっちゃうよね…。宗教にはまる時ってあんな感じなんだろうな…と思いながら見てました。
・しかしあの状況で発狂しなかっただけすごいよシンジくん。
・でもカヲルくんは美しかった!あんだけ思わせぶりに引っ張った甲斐はある!テレビ版の記憶があいまいなんですが、シンジくんはカヲルくんを手にかけた罪の意識で壊れちゃったんでしたっけ?それを浄化する意味でも、今回のカヲルくんは、シンジくんの世界を滅ぼした罪を肩代わりして自爆していったんでしょうかね…。


 まあ私程度のエヴァファンが何を書いても、よりコアな考察をしてくれてるブログがたくさんあると思うんですが…。
 ネルフ本部に行ったあたりからの展開が、序・破でなりを潜めていた抽象世界・衒学趣味がここにきて全開といった感じで、なんというか…懐かしいですねw私は、これぞエヴァ!って思う派なので、結構楽しかったです。庵野監督は本っっっ当に性格悪いですねwそしてこんなわけわからん映画をまた金曜ロードショーで流す気なのか。本気か。
 でも、アスカはシンジを最後まで見捨てないし、レイはアスカの言葉をキーに自我に目覚めるし、砂漠の中を三人助け合って歩いていくQのラストはとても好きなんです。旧版のアスカはひたすら人に愛されることだけを期待してかなえられず、自己否定に陥ってつぶれていくんだけど、今回はちゃんとアスカは人を愛そうとしている。昔はどっちかつーと苦手だったアスカが可愛くてしかたがない。もー旧劇の何が嫌だったって、ひたすら一方通行のエゴの押し付け合いが嫌だったので、これだけでも新劇を見に行った価値はある!と思いました。こんなやりたい放題もいいところなアニメに、なんでみんな足を運んでるかって、やっぱり旧版で彼らに自己投影してかなえられなかったものを見たいからじゃないの?これがエヴァの呪いってことですよね?
 とはいえミサトさんとカヲルくんも十分すぎるほど一方通行でしたがw特にミサトさんひどい!あなた前シンジくんに「誰かのためじゃなく、あなた自身の願いのために!」とか言ってなかったですか。シンジくんが自分の願いのために行動した結果あの冷たい態度ですか。そりゃまあ世界が滅びるとは思わなかったけどwでも14年もあったんだからもうちょっと思いやってあげてもいいんじゃないでしょうか。加持さんが死ぬかなんかあったんでしょうか。
 というわけで、子供たちそれぞれなんらかの形で自分の存在意義を見出して終わって欲しいなー(それが個人的にはハッピーエンドだなー)と思うんですが、庵野監督がそんな簡単に甘い展開を用意してくれるとも思わないので、次作が楽しみなような怖いような、やはり恐い作品だなあと思いました。



 あと同時上映の巨神兵も、短編ながらけっこう良作でうれしかったです。こんなところで宮崎監督のとコラボが観れると思わなかったw
 巨神兵が本気出したら一閃で24区壊滅しそうだけど、めこめこ燃え上がる感じもいいな。舞城さんの文章もすごく良かったです。やっぱり庵野監督にとってナウシカは原点なんだなあと思いました。ところでまさか巨神兵の口の中にキャノン砲が内蔵されていたとは、長いことナウシカマニアやってますが、初めて知りましたわ、びっくりー。

桐島、部活やめるってよ

見事にキャッチーなタイトルですな。
ずっとこのタイトルが印象に残ってて、でも小説はスルーだったんですが、いつの間にか映画化してしかもかなりおもしろいと勧められたので観てきました、「桐島、部活やめるってよ」。
いや、期待してはいましたがっ!その期待をはるかにこえた名作でした!
DVDが出たら何度も何度も見返したい。構成といい台詞といい無駄が一つもないのが欠点なんじゃないのってくらい、
すみからすみまで大好きな作品です。(以下ネタバレ!)

 

学校のカリスマ的存在である桐島君。バレー部のエースであり、学校一の美人を彼女にしているイケイケ君である。そんな彼がいきなりバレー部やめちゃって、
電話もメールも総ブッチ、まわりがてんやわんやするという、ほんとにそれだけの話。
 そんなのよくある話じゃん。そう、よくある話。よくある話だって深く掘り下げて描けば立派にドラマになるんだなあと、つくづく思わされる映画です。
 桐島が学校に来なくなる金曜日からの様子が、それぞれ違う生徒の目線から、何度も繰り返し描かれるところから始まる、変わった構成。こういう構成の映画って前にも見た気がしますが思い出せません……。小説でいえば、ちょっと違うけど「藪の中」的な描き方でしょうか。
 この手法によって、桐島をめぐる学生たちの人間関係が浮き彫りになってきます。バレー部のリベロはエース不在の重圧にうちのめされます。いくら努力しても天性の素質の前に挫折するしかない彼に、共感をよせるバドミントン部の女子がいる。その子の気持ちをわかってあげたいのにわかってあげられなくて、他人と常に一定の距離から踏み込めなくてもどかしい、親友の少女。
 桐島と付き合っていた女の子は、桐島が自分に一言の相談もなく部活をやめたことに傷つき、まわりをも傷つけてしまいます。彼女の親友は、ふだんから表面的な部分で人の優劣を決めているから、人気者である彼女にそっけなくされると自らのアイデンティティを失ってしまいます。桐島を始点として、みんな誰かを追っかけてて、それが数珠つなぎのように連なって最後のクライマックスにつながっていきます。
 そして、運動も勉強もできて聡明なだけに、本当の意味で自分の居場所を見つけられない少年がいます。最後に映画部の部長とお互いを撮影ごっこして、カメラを向けられて泣き出してしまうその強烈な劣等感、わかる!わかるよ!なにをしても人並以上にできてクールに決めているけれど、逆に何にも熱くなれない彼には物語がないのです。かっこわるくても、負けることが分かっていても、好きなことに一心不乱な人たちが、真の意味でのリア充なんです。ザ・器用貧乏な彼が、この映画の裏の主人公だと思います。
 どの子も大好きなんですがいちいち語ってたら夜があけてしまうので、個人的に好きな部分についていくつか。
 やっぱり吹奏楽部の部長・沢島が一番好きです。映画部と屋上でやり合うとこ最高です!一番好きなものを一番好きな角度でながめながら一番好きなことをする至福感、ここでなきゃダメ的なマイルール、よーくわかります(笑)。そこにデリカシーなく踏み込んでいく映画部!映画部のやってることを遊びと一蹴する沢島のデリカシーのなさ!あと単純に屋上でトランペットを吹く彼女が絵的に美しい。吹奏楽部の音合わせってこうして聞くととても美しいものだったんだなあと。
 あとイケてる人大好きダサい奴にはとことん残酷な超俗物・沙奈ちゃんも最高でした。あれは監督もすごいんだろうけど、女優さんも、まだ高校生でよくここまでリアルな演技ができたと思います。あの年頃の女子特有のあさはかさ、憎ったらしさ、ぞくぞくします。

あの頃の自分がさまざまなキャラクターに少しずつ垣間見えるんです。今の高校生だけじゃなくて、かつて高校生だったみんなが共感する、普遍的な思春期の痛みを、つぶさに描きあげてくださったと思います。人はみんな自分のフィールドでぎりぎりで踏ん張ってて、誰にも本当のところはわかってもらえなくて、誰のことも本当にはわかってあげられなくて、それは学校を卒業しても生きている限り永遠に続いている道で、それでもこの世界で生きていかなければならないという諦観。ラストが静謐で、めちゃくちゃ心に沁みて素敵すぎです。ずるい!

実は既に二回見に行ってしかも同じ友人と連れだって行ったんですが、しばらく二人の間で「おっまたー♪」が流行るのでした。武文くんも大好きです(笑)ただの青春映画に終わらない、非常におもしろい作品なので是非見てみてほしいです。あとちょっとだけゾンビなシーンがあるので苦手な人は心して行くといいと思います。で、結局桐島はどうしちゃったんでしょうね?

めがね

いやー6月はいろいろありました…仕事上でもいろいろあったし、梅雨時はいつも体調が最悪です。雨は好きなんですが。
休みの日に、布団の中で目覚めて、窓の外が雨だったときの幸福感。
そんなこんなで、とにかく出てくる人がほぼめがねという噂は以前から聞いていたので、よしめがね充して癒されよう!と思い立ったわけです、「めがね」
結論からいうと、すごく面白かったです。濃厚でいて、ふわっと軽い。あともたいまさこの存在感はもはや妖怪(ほめてます)。


めがね(3枚組) [DVD]

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お話は、男のユージと犬のコージが営む浜辺の宿に、タエコという女性がバカンスにやってくるところから始まります。
「ここは観光するとことかあるんですか?」というタエコに、そんなものは何もない、ここでは皆一日中、たそがれて暮らすのだと答えるユージ。
呆れるタエコですが、普通そういうの事前に調べてから旅行に来るもんじゃないか。とはいえ、動機が「携帯電話のつながらないところに行きたかった」というくらいだから、結構衝動的な旅だったようです。ユージもタエコもそれなりに古傷をなんやかやと抱えてそうですが、「かもめ食堂」でもそうでしたが、そういう要素を匂わすだけで掘り下げて描かないところは、荻上監督の粋なところだなあと思います。
ユージの宿には他にも、地元の高校教師のハルナと、毎年春に訪れるサクラさんという小母さんが居ます。
サクラさんは謎の人。ヨガの師匠だとかプラハでオペラ教えてるとかいろんな噂があるけど、本当のところは誰も知らないし、知ろうともしません。
タエコは自分のペースをしっかり守って踏み込まれたくない人で、なにか誘われてもしたくないことはしないと自分の意見をはっきり言う人(でも言ったあと少し後悔するように目を泳がせるのがいいなあと思いました)。ハルナもズケズケものを言うし強がっているけど、子供のようにもろいところもあって、この宿に許されに来ている。でもユージとサクラは、それぞれに強烈にマイペースだけど、タエコと違ってひとを受け入れて肯定する強さがある。最初はみんなで仲良く体操をしてワイワイ食事して…っていうのに馴れ合いを感じて拒否反応を示していたタエコも、彼らとのやりとりを通じて、閉じていた殻をちょっとずつ開いていきます。
まあ何がすごいって、確かに日本のどこかなんだけど、どこかまぼろしみたいに浮世離れした草深い田舎を上手く見つけたなあということ。車のナンバープレートまで地名抜けてるし、本当にどこなんだここ!?と思ったら、エンドクレジットによると与論島だそうです。
作中にガチガチの共産主義的コミューンが出てくるけど、近所同士で魚や野菜を分け合ったりするこの宿の生活も原始共産主義といえばそうかもしれないし、サクラさんが期間限定で開く海辺のかきごおり屋は代金をとらない。お客さんはその美味しさに感動した心の分だけ、自分の得意なこと(作った野菜だったり、折り紙だったり、ウクレレで音楽を奏でたり)で返していく。前者と違うところは、ひとをルールでしばりつけようとしないところ。サービスに対して自分の心を形にして返す、というシステムを極限まで単純化したのが貨幣経済(お金はあらゆる可能性を具現化するためのツールだと常々思っている)なんだろうけど、なんとなくそのシステムに慣れすぎてしまっていて、本来の意味を忘れてしまっていたなあと思いました。人にものをあげたり、もらったり、人の作ったものに感動したり、そういった心の震えを精一杯形にして返すという行為の一瞬一瞬が、コミュニケーションの原点であり、「生きる」ということなんだなあと。
そして食事シーンが美味しそうすぎます。かき氷もなんだけど、個人的には茹でたての大きなエビにかぶりつくシーンが一番クるものがある…食べ物の美味そうな作品に駄作はないというセオリーが、ここでも!

でも私は一日中たそがれるというのは地獄だと思うのであまりこの宿に行きたいとは思いませんけどね。

愛のむきだし

あけましておめでとうございます(遅い)生存してますよ!
ちょっとさすがに一年に1回という更新ペースは自分でもどうかなあと思うので、
今年はもうちょっとダイアリーも使っていこうと思います。
天地創造のプレイ日記はですね、えーと、データ消えました(えー)。でもまた違う形で何かしたいなーと思います。どうしようかなあ。

というわけで、なんかまとまりつかなくてお蔵入りしてた「愛のむきだし」の感想おいときますね。
おもしろいって聞いてたけど…なんか怖そうだなーと敬遠してたのを、やっと観ました。
新年早々4時間かけて映画みましたよ!

愛のむきだし [DVD]

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4時間といっても結構ポンポン話が進むし、かなり笑えるので、中だるみはあまりない、と思います(さすがに二日かけて観たけど)。ただ、エログロ全く駄目な人はおすすめしません。

主人公のユウはクリスチャンの家に育ち、死んだ母親の言葉に従って「自分だけのマリア」となる女性を追い求める男の子。彼の父親は神父でありながら信者の女に誘惑されたあげく、手ひどく裏切られ、それ以来自分の過ちをを正当化するためか、息子に毎日罪の懺悔を強要するようになります。
多分この主人公、この映画の中で一番まっとうで、文字通り虫も殺さぬ性格なので、懺悔するにもネタがない。でも懺悔しないと愛する父親に捨てられる。というわけで不良仲間に入り、毎日罪作りに励むようになります。
そんな中、ある新興宗教の幹部であるコイケという少女がユウに興味をもちます。コイケはユウを自分のものにするために、策略を展開させていくのですが…(ここまであらすじ)。



究極の罪作りがパンチラ盗撮部隊なのが爆笑しましたwテーマが重い割に、全体的になんか可笑しいのがこの監督の味なのかなー。個人的には渡部篤郎が「ヘンタイ!」と叫ぶシーンが、笑うとこじゃないけど笑ってしまう。
唯一わからなかったのが、コイケの手配によって、ユウがマリアとなるヨウコと出会うところ。コイケはなんでそのこと(ユウのマリアがヨウコであること)分かったの!?なんでもお見通しかコイケ!神かお前は!まさに全てはコイケてのひらの上。
そう、何よりもこのコイケちゃんの悪役ぶりがすばらしい。もはや影の主役は彼女。ユウとヨウコをひき合わせ、しかも最悪の形(義理の兄妹という形)で結びつけ、自分はヨウコを誘惑してユウを嫉妬に狂わせた上に、家族ごと自分のカルト宗教にひきずりこむことで、芋づる式にユウもゲット!好きな子に意地悪の範囲を超えてるわ!すごい倒錯っぷりです。
コイケがユウに強烈なシンパシーを覚えたのは、どっちも親に過剰な原罪意識を植え付られて育ったからで、ユウは不良仲間に入って友達と盗撮という居場所(笑)を得たけど、
コイケは父親から女の体を持つことを責められ続けて逃げ場もなく、心を壊されてしまった子供。
だからコイケは、ユウに憧れたり妬ましかったり自分とおんなじになって欲しかったりしたのかな。でもユウはどんなに洗脳しようとしても、誘惑しても、自我を失わない。コイケの思う通りにはなってくれない。ユウにとって神様は母親のくれたマリア像=ヨウコだけだから。
だから最後にマリア像を叩き壊して、ユウの発狂を見届けてから、コイケは満足して死んでいきます。教団も、ユウも、父親も、自分自身も、愛したもの愛して欲しかったものをみんな破壊することでしか安息を得られないコイケが一番かわいそうで、
ヨウコとユウの恋愛が生きるため正の愛だとしたら、コイケのそれは死に向かう負の形ではあるけれど、確かにむきだしの愛だったのかなあと思います。
ちょっと勃起とパンチラが食傷気味になるけどwよく練られた骨太のシナリオで、これだけの密度で4時間も撮れたなあと感動したりとか、ゆらゆら帝国のテーマがハンパなく耳についたりとか、満島さんよく聖書の一説丸暗記したな、大変だっただろうな…とか(でもあのシーンすごく好き)、わかんないけど相当いろいろオマージュしてるんだろうなとか、とにかくおもしろかったので、4時間余裕のある人はぜひ見てください。
あとスプリットスクリーンフェチとしては、中盤のユウとヨウコが電話してるのをコイケが盗聴してる画面に大変萌えました、かっこ良かった!この監督のほかの作品もおいおい観ていきたいなーと思います。

わたしを離さないで

またまたずいぶんとご無沙汰してしまいました。
一人暮らしをはじめたりでバタバタしてて、なかなかブログに手をつけるまで至らず…
読んでくださってる方には申し訳ないです。
というか、このブログ、地味に知り合いにバレてるみたいなんですが。穴を掘って入りたい!まあ、こんな調子でマイペースにいくんで、皆さんもふらふらっと暇な時に見てやってくださるとありがたいです。


さて、今回は久々に映画感想の投下です。(相当なネタバレがあるので、未見の方は注意です。)
前々から見たいとは思っていたのですが、友人の感想に触発されて見に行ってきました、「わたしを離さないで」。

カズオ・イシグロという小説家の作品の映画化、ということですが、私は寡聞にして知りませんでした…(←文学部…)。しかし、これは是非原作を読んでみたい!と思わされる映画でした。というよりむしろ、原作を読んでから見るべきだったのかもしれません。どうしても映像化となると、細かい設定や経過は表現上省略されてしまうので。
物語は、イギリスの片田舎の、ヘイルシャムという学校から始まります。このヘイルシャム、荒野の中にたたずむ瀟洒な寄宿校といった趣です。そこには厳格な校長先生をはじめとする数人の教師たちと、幼年から中学生くらいまでの年代の子供たちが住んでいます。
その正体をずばり言ってしまうと、この学校は臓器提供用のドナーの育成施設です。ここにいる子供たちは、(映画だと断片的な情報しか出てこないので想像するしかないのですが)おそらくクローン人間で、成人すると臓器移植のためにその肉体を切り取られ、死んでいく運命にあります。彼らには人権なんてものはありません。人間の延命のためにだけ生かされ、そのために殺される、医療用のパーツでしかないのです。
もうこの設定だけでありえないです。なんだこの生命倫理のかけらもない世界は…って感じなんですが、主人公をはじめとするクローン人間たちは、その事実を特に反発も感じず受け入れて、淡々とそのときを待って生きているように見えます。いくらなんでも普通の人間ならあまりの理不尽さに暴動を起こすと思うんですが、何せSFですので、強力な洗脳教育かなんかその辺のせいなんだろうと自分を納得させて観ました。
さて、あらすじです。主人公キャシーは、子供のころから、ずっとトミーという男の子が好きでした。しかしその恋は、親友のルースに裏切られて、トミーはルースと付き合うようになってしまいます。でも、トミーは本当はキャシーが好きなんだ…という描写が端々にあります。もうなんかトミーが煮え切らないのが悪いんじゃないの?!って感じなんですが、実際恋愛なんてそんなもんなんですかね。とにかく、最終的にキャシーがトミーと付き合うようになるのは、大人になったあと、臓器提供が始まって、もう自分たちの人生の限界が見え始める頃でした。
トミーはいいます。自分たちがヘイルシャム校でさせられた絵画などの芸術行為、あれは、クローン人間の魂の質を探るためのものじゃないのか?もしお互いに本当に愛し合うクローン人間がいたら、臓器提供に猶予を図られるといううわさがある、その愛が魂からのものか確かめるために、あの芸術作品があるんじゃないのか?
二人はそのうわさが本当のものか確かめるために、かつての校長先生に会いにいくのですが…。


もうね、最後の最後までものすごく悲しい映画でした。ルースがキャシーからトミーを奪ったのは、何もトミーのことを本当に好きだったからじゃない。親友のキャシーが自分よりほかの子に夢中なのが許せなかった、そういう子供らしい嫉妬の裏返しの行為。ルースは思春期をすぎるまでその段階を乗り越えられずにいたのです。世間から隔絶された場所で、親の愛情も知らず、偏った教育しか受けられずに育つクローンの子供たちは、大人になってもどこか頼りなく、いびつです。それだけに、その感情のひたむきさ、濃厚さがひしひしと胸を刺す映画でした。役者さんもそれぞれのキャラクタによく合った、良い演技でした。(しかしキャシー役のキャリー・マリガン、子役と顔そっくりですね…一瞬子役からの切り替わりがわかりませんでした)
映像はアースカラーを基調としていて、やさしく柔らかな印象ですが、それだけにルースが[終了」してしまうシーンは鮮やかな赤色が心に深く刺さりました。音楽も、透徹した悲しみに彩られていて美しい。
でもクローンたちがほかの人間のために、なんともない臓器を次々と切り取られ、徐々に弱って死んでしまうくだりは、フィクションとは言え許せなかったですね。そんな社会は間違っても到来してほしくないと思いました、まあ絶対到来しないだろうけど。

できれば、原作を読んでもう一度見に行きたいと思う作品です。なんとも、言葉に表しにくい余韻の残る、でも良い映画でした。しかし、原作本、なかなか売ってないですね…。せっかく映画化したんだから、本屋で平積みにくらいしといて欲しいです。

第13回 タクラマカン砂漠〜ルワール

わーいうっかり二ヶ月くらいあいちゃった!もうすっかり季刊ペースなプレイ日記にようこそ!
毎日暑いですがみなさまいかがおすごしでしょうか。
PCの調子もタブレットの調子も悪くていい加減買い換えたい・・・
のにボーナスを調子に乗って電動自転車にあてちゃったのでお金がありましぇん・・・そんな毎日です・・・。


     *


前回ネオトキオで一通り遊んだので、そろそろ本筋に戻ります。
ラサからはタクラマカン砂漠を越えなければヨーロッパへは行けません。砂漠の越え方は遊牧民だけが知っている。という話でしたね。
この遊牧民の村、タクラマカン砂漠の手前にあるのですが、以前(人間復活直後くらい?)にアークが訪れたときの様子をお届けするとですね、
「あなたヒトサライなの?」
「なんだい?あんたは?勝手に入ってこないでおくれ!出てっておくれ!」
「ここはおれたちの遊牧場だ!勝手に入ってくるな!」
ととても冷たいあしらいを受けて正直ちょっと泣いた。
いくらメイホウの口添えがあるからって、砂漠の越え方ちゃんと教えてくれるんだろうか・・・と
ドキドキしながら再度訪れてみます。
おじさん「・・・なんだって?
メイホウ様から?
メイホウ様は我々にとって恩のある大切なお方。
そのお知り合いであれば お助けしないわけにはいかない。」
なんとー。あのジジ…お爺様、意外と人望が厚いー!
遊牧民の人々はまるで手のひらを返したように親切にアークに接してくれました。

まず西へ向かって歩く。
しばらくすると トライアングルストンという3つの岩があらわれるはずだ。
そうしたら南へ向かう。
やがてリュウのようにつらなった岩々が見えてくる。
さらに方角をかえ 北西へ。
スカルドラゴンの死がいを横目に 今度は北へ向かう。
巨大なしゃれこうべが見えたら その近くが出口だ。

むむ。なかなか複雑な道のりのようです。っていうかなんで中国なのに英語。
落ち着いて、ゆっくりとな。と応援してくれるおじさん。おじさんありがとう!
そういえば…とおじさんが最後に付け加えます。
「この間も 変な男がここに寄ってね。
あまりニコニコ話すもんだから つい気をゆるしちまったよ。
わしらの生活のことやらを本にするんだとか言っていたけどね。」
もしかして…い、いや間違いない…!ヘディンくん…!ヘディンくんのことかー!!
ヘディンくん、無事本を出版できたんでしょうか。妙に忘れられないのんきなキャラでした。
また会えるでしょうか…。
そういえばこの村には、口のきけない女の子がいて、
一緒に暮らしてるらしいおばさんがいうには、
「父親と母親がいなくなっちまって ショックでそれ以来口がきけないのさ。」
ということだそうです。

「あたしはなりゆき上その娘をそだててるだけさ。だからなんだっていうのさ?」
とおばさん。口はきついけど、やさしい人。
いつかこの女の子が声を出して笑える日がくるんでしょうか、請うご期待。


      *


というわけでいよいよタクラマカン越えです。
教えられた通りの道順で進めば出られるはずですが、そこでなぜか迷うのが管理人クオリティ。
たぶん道順の判定厳しすぎると思うんだ…クインテットさん…。
ひとつ曲がる筋を間違うと、進むことも戻ることもできずにさまよう羽目になりかける、結構怖い砂漠です。
大丈夫大丈夫、三十分くらいどっちかに向かって真っ直ぐ進めば、野垂れ死ぬかもとの道に戻るかどっちかして出られるから!HAHAHA!
もうほんっとストレスたまるこういうの…とふらふらになりながら、なんとか砂漠を越えたアーク。
出た先がヨーロッパ大陸です。ヨーロッパといっても、まだまだ文明が発達してなくて、
村や町もほとんどありません。
バルカン半島まで進むと、ルワールというのどかな村が見えてきます。
今回はここでセーブして終わりにしようかな…と思って宿屋に入ったとたん
「これはこれはようこそバウンティの宿へ!!
一名様 ごあんなーーーーーい!」

とやたらにテンション高いおっさん(←多分バウンティ)が出迎えてくれました。何ここ。こういう民族性?
「さあさあお客さんのおつきだよ!酒を持ってきておくれー!
さあさあ おどりと音楽のはじまりだよ。」
とここでラテン系のねーちゃんが出現。
多分アーク未成年なのに…いいのかなーこういうことして。
「このサービスは 当店でももっともおねだんのはる
サービスでしてね。
しめて・・・・・・・・・
1000000GEMですね。
おかんじょうの方をおねがいします。」

ボッタクリバーの予感を強く感じ始めるアーク。
「はらうったって・・・
うそだろ?オレそんな金持ってないよ。
少しぐらい まけてよ。」とアークさんはどこまでも素直です。
バウンティ「お客さぁん。じょうだんでしょう?うちはめいろう会計なんだ。
  はらえないって言うんなら 強制労働所で働いて 返してもらうしかないねえ。」
なんちゅうゲームや。このままではアークはタコ部屋一直線!というピンチに、「お待ちっ」と声が響きます。
声の主は、宿に入ってきた赤毛の女性。
女剣士「話は聞かせてもらった。バウンティ。お前はまだ悪どい商売を続けていたのか?
  この前に言ったはずだな。同じことをくりかえせば 命のほしょうはしないと。」
どうやら外で張っていたらしいこの女の人。警察顔負けの用意周到ぶりです。
バウンティ「め・めっそうもない!こ・これは当店のよきょうのひとつでして・・・。 
   お客様をおどかしておいて 実はお代はタダというしゅこうでして・・・ははは。
女剣士「それは面白い。では村の者たちにもよく宣伝しておいてやろう。」
バウンティ「フ・フィーダ様っ!それはっ・・・・・・はい 
      おねがいします。とほほ。」
かっくいー。(でも村の人は村の宿屋は使わないよね…!)
このおねーさん剣士はフィーダという名前らしい。
フィーダ「悪いことをした。この村は悪人ばかりではない。気を悪くしないでくれ。」
アークにわびてさっそうと去っていくフィーダ。かっくいー。
と、戸口のところで立ち止まり、
フィーダ「・・・・・ふしぎだな。
お前とはどこかで会ったことがあるような気がする・・・。」
デジャビュってやつ?
「王女のムコになるつもりなら 明日城で会うことになろう。
ゆっくりと休むんだな。」
と、知らない間に決め付けられてるんですがぜんぜん話が見えません。なんだ王女のムコって。
とか思う間にフィーダさんは行ってしまいました。
とりあえずぼったくられかけたはらいせにテーブルのワインを一気飲みしたら「ゲロまずぅ」らしい。
ほんといいとこのない宿屋だ。
でもとりあえずこの宿屋に無料で泊まれること決定です。災い転じてなんとやら。
さっきのラテン系踊り子がいうには、フィーダはこの国の王女様の護衛をしている剣士らしい。
「女性ながらとてもうでの立つ剣の使い手なんですって。
もぉあこがれちゃうわっ!」
うんまあ、なんでもいいから、こんな商売足洗えよ。
宿屋カウンターのおばさんに声をかけると、
「なんだい?とまるのかい?
 だったら→の部屋を使いな。夜中にさわいだりしたら つまみだすからね!」
これが客に言うせりふかっ(まあタダだけど)。ほんと入ったが最後強制収容所行きとか、恐怖の宿屋といっていいレベルだ。
ここであまのじゃくに左の部屋にいってみると、耳のたれた洋犬がいて、
アークを見て目を細める→くんくん→ぷいっ と顔をそむける。変なとこ作りこんでるなw
かわいいw
とりあえず右の部屋に泊まって、翌日村をまわることにします。

第12回 ネオトキオ

前回ゾンビの町をクリアして、次回はいよいよ砂漠をこえてヨーロッパに向かいますよ!こうご期待☆★☆
とかしめくくったわりには、今回ヨーロッパへ行かない天地創造日記です。
はじめての人はhttp://d.hatena.ne.jp/child-of-pleasure/20090617/p1から読んでね。



     *




出かける前に、ラサの村へ。
ルキにお別れも言っておきたいしね。
村人たちが、ヨーロッパに行こうとするアークにいろいろ教えてくれます。
なんでも向こうにはさかえた王国があるらしい。
「西の大陸はたいへん文明が発達していると聞きます。
私にはきょうみないことですが。」

うん、ラサはラサのままでいいよ。ずっとこのままでいてほしい。
「メイホウ様のお孫さんは ふしぎな力を持っている。
まぼろしを自由自在に出すことができると言う話じゃ。」

じゃあやっぱりロウランのゾンビはメイリンの見せた幻覚だったのかな?と思ったけど
それじゃ町がゾンビだらけになったとき、おびえて鎧に隠れた説明がつかないんで、
彼女のしわざは、廃都をありし日の姿に見せかけたところまでだろうな、多分。
彼女はあのあと、ターボを置いてどこかに行ってしまったらしい。
メイホウも「こまったもんじゃ」とお怒りです。完全に孫になめられていますね。
でも、メイリンもいつかここに帰るつもりで、ターボを置いて行ったんじゃないかな。
ルキちゃんの部屋に行ってみます。ここでルキはいつもおばさんと二人でいます。
おばさん「ルキはあんたがねている間
身のまわりの世話をしていてくれたんだよ。
そばで見ていても感心するほどよくやっていたもんさ。」

ルキはアークが旅に出ることを、クマリに聞いて知っていました。
ルキ「でもつらくなったら休んでいいと思うんだ。止まったっていいと思うんだ。
  旅につかれたらいつでもここに帰っておいでよ。 
  待ってるからね。」

ありがとルキ。結構つらくて長い旅だけど、きみのその言葉でがんばれる気がします。



ヨーロッパに向かう前に、サンクチュアリに行ってみることにします。
人間が復活したことで、渡り鳥の行き先にも変化があるかも。
渡り鳥に会いにサファリアムまで戻ります。
ライオン王国への通路の途中にあった、そこだけバトルモード(HPとかが表示される)になる部屋。
そこに人間がひとりいました。こんなところで何を…?
「あそんでいくかな?
ルールはかんたん。出てくるモンスターを30秒で何ひきたたけるかをきそうんだ。
でもきいろのモンスターをたたいてしまうと減点だ。
チャイムがなったら始めるよ。」

なんで昔のRPGってこの手のミニゲームが必ず存在するのか。
しかしこの人、こんなもぐらたたきゲームのために、ライオンに食われる危険を冒してまでやってきたのか。
ある意味敬意を感じるわ。
動物たちは話しかけてもみな「・・・・・・・・・・・。」としか言わない。
もう植物とも動物とも話せなくなってしまったアーク。
生意気でかわいかったライムにはなしかけても「・・・・・・・・・・。」・・・。
渡り鳥に話しかけると、選択肢が「・・・・・・・。
                !!!!!!!!」
わかるかー!!
!!!!→行き先指定
・・・・→今はいいよ 
という意味らしい。

ちなみにサンクチュアリの渡り鳥が運んでくれる先は、
 左→サファリアム
 真ん中→神代島
 右→風の谷

さて、昔一度行ったことのある神代島。
日本列島にそっくりな島で、あのときは何もなかったのですが、
今は人間の街ができてる。名前はネオトキオ。
ネオ東京→ネオトキオなんだろうな・・・やっぱり・・・。
以下、アークのインタビューで得られた町のひとたちの声。
「のーっ!あいきゃんとすぴーく いんぐりっしゅ
 べりーうぇる!!」
「これってナンパぁ?でもぉ
 あたし チャパツはやだしぃ。
 その服も なんかダサイしぃ。」

何だここwwwwww15年前のコギャル文化全盛期の空気がここに。
電光掲示板のニュースも「ドラクエⅥキンジツハツバイ!!(スライム)」です。
このころはエニックススクウェアと合併するなんて夢にも思いませんでしたよね。
と懐古にひたりながら町を歩いていると、街角にゴミ箱があったので、
何か拾えるかなと調べてみると…

ゴミ箱「だれかたすけてよー
   もうたべものは そまつにしないよーーーっ!
   あ・・・そこの君っ!ボクの声が聞こえてる?
   もし聞こえてたら助けてよ!おねがいだよーっ!!」
 
 
このゲーム、ゴミ箱もしゃべるのか。「助けてやる」を選択すると、
見知らぬ子供部屋みたいなところにとばされます。
めちゃくちゃちらかっている。
しばらくすると、白い幽霊みたいなモンスターが襲い掛かってきます。
このモンスター、攻撃しながらしゃべりかけてくるのですが…

食べ物をそまつにするやつはだれだー?
部屋をきたなくするやつはだーれだ?
ねない子はどいつだー?
ああ、もったいねー
くっくっく・・・ 化けてでるぞー
ふろにははいってるかー?
たまには布団を干せー!!
もったいない もったいない・・・。
カップめんばかり食べるんじゃないぞ
たまには家に帰れー

おもしろいのでせりふ全部メモってしまいました。
何このもったいないおばけ。
倒すと、"もったいないお化けの気配が消えた・・・。"というメッセージが。
ほんとにもったいないおばけだったのか!ていうかもったいないおばけって全国で通じるネタか。
おばけを倒すと、なぜかにわとり出現。

にわとり「助けてくれて ありがとう。
   ボクはずっとあのおばけにつかまっていたんだ・・・。」

あ、そう。なぜにわとり・・・。
にわとり「会社のかみん室でいつもみたいにねていたら 
    とつぜん・・・ブルブル。
    だれもボクの助けの声なんか聞こえなかったのに・・・ ふしぎだね。
    ボクはクインテットって会社でゲームを作ってるんだ。ゲームデザイナーなんだよ。」

おっとこれはまさかの開発室フラグ。そういやあったあった。素で忘れてた。まさかゴミ箱を調べるとは。
にわとり「そうだ!君のことを主人公にしてゲームを作ってみるよ!いいだろう?
   じゃあ早速仕事しなくちゃ!ゲームができたら買ってよね!」

というわけでゴミ箱横の空き地にクインテットビル出現。
以下社員の声。
「がんばって作った「天地創造」の曲はどうですか?ぜひ感想を聞かせてね!」
「た・たいへんッス・・・。1週間家に帰ってないッス。
ごめんね。マイ・ハニー。」
「おらぁ!みんな!
来月から週休2日になるから がんばってはたらけーっ!」
「週休2日になるんだって!?
週2日の休みを何に使おうかなぁ・・・わくわく
    
まさか仕事に・・・   」

笑った。週休2日て、いちいち時代を感じるんですが…。
ゲーム製作の現場は厳しいと聞きますが、まさに阿鼻叫喚ですなあ。


社長室天地創造っていうゲームのように
   クインテットもゆっくりと大きくなってきた。
   ずっとヒゲをそらなかったかいがあったってもんさ。ふふっ。」

ちょっと話が見えないんですが…。


きかく課の人は・・・・・・・全員ニワトリ。
ほかに使いまわせるキャラ絵なかったんかい。
「さっきはありがとう!君を主人公にしたゲームを作り始めたんだよ。
タイトルは「天地創造」って言うんだ!ね?かっこいいだろ?」
「みやざきさんはモンスターにとらえられてたなんて大ウソつくんですよ!
シナリオライターなんだからもうちょっとマシなウソをついてほしいわ。ぷんすか!」

つまりさっきのにわとりはシナリオ書いた宮崎友好さんですね。今何してはるんかなあ…。
天地創造のご感想は NIF ID:KHA03515までよろしくね!ではでは」
これは確かアメーバブログかなんかのIDで、昔必死でネットで探した覚えがある・・・。多分もう残ってなかった。


ひみつの研究室「ようこそ私の研究室へ。
  天地創造の美しい復興シーンはここで作られたんです。
  でも ひとりでさびしいので 我こそは・・・と思う人は手伝いにきてくださいよ!」

すげー。あのムービー一人で作ったのかー!


企画開発室にはなぜかペンギンがいます。
「ボクはプログラマーペンギンK(仮名)だペン。
少し人間にちかづいたペン。」

すいませんちょっと話が見え(略)



あと、クイズお兄さんもいました。
「新人のS木です。きかく課のこわいおねーさんが ここに遊びに来る人にクイズを出せって言うんです。
新人はいろいろと雑用をやらされてつらいッス。うううう・・・。」

アクトレイザーでは 神様の像をこわすとアイテムが出現する。 YES 正解
ソウルブレイダーでは お金で買い物をすることはできない。 NO 不正解」
というわけで二問目で沈没。ソウルブレイダーやったことあってアクトレイザーやったことないのにw
まあこんな感じですが、かなりの量の設問があるので
全問正解の道は遠そうです。やり込み好きな人はどうぞ。



かみん室・・・これはさっきのおばけの部屋!
くつ下とか本とか散らかり放題だし、なぜか熊のぬいぐるみとかおいてあるとこといい、間違いない!
総務課のお姉さんも「ソフトを開発する人たちってこんなにきたない部屋でねてるのね・・・びっくり!」
とびっくりです。
うーん、当時のクインテットの社内風景が垣間見れて良かった。
今はもうゲームを出さなくなって、悲しいですクインテット天地創造リメイクとか、ないかなあ…。



さて、ネオトキオの新聞社では、ベルーガという男の話を耳にはさみます。
なんでもグランドモスクというところには、彼の熱心な支持者がすんでいるらしい。
ベルーガが永遠の命を与えてくれると信じているとか…新興宗教の教祖的な何かでしょうか。
しかしベルーガ本人は今のところ行方不明だそう。

地下道に入ると、居酒屋やらわんこそば屋やら、ちょっとした飲み街状態。
なぞのドアには「下水保守点検中につき立ち入り禁止」と書かれて入れない。
ちなみに、わんこそばやでミニゲーム・大食い選手権に勝ち、わんこ王(なんだそれ)になるとプライムブルーがもらえる。
人間復活後の天地創造は、この手のミニゲームが世界各地で楽しめます!
が、景品のプライムブルーがうれしくもなんともないのがアレだ…だって魔法いらねえんだもんこのゲーム…。
居酒屋ではやきとりと日本酒をいただけます。アークが何歳なのかはこの際気にしません。
おっさん「おっ!おじさんは知ってるよ!
そういうズボンを ぼんたんって言うんだろ?」

↑これね。
いわれてみれば確かにボンタンだ。
でもボンタンはいてる高校生とか、
15年前ですらリアルに見たことはないよ。


とまあなかなか得ることの多かったネオトキオですが、
いつまでも遊んでられないので、いい加減次回こそヨーロッパに向かうことにします。